【台東区】アスベスト助成、調査費と除去費で対象は分かれている

古い建物の改修や解体を考え始めると、調査費や除去費の負担が気になってくるものです。工事の予定がある程度決まった段階で、申請の順番や対象になる条件を先に確かめておきたいという声もよく聞きます。

台東クリップでエリア担当を務める、のりです。気になったことは自分で確かめる質なので、今回も台東区の窓口に載っている情報から順に確かめました。

この記事では、助成の対象になりやすい建物や調査費と除去費の違い、法令上の事前調査との関係、申請の順番を整理します。着手前に見ておきたい点から一緒に確認していきます。

目次

台東区の助成が対象にする範囲

台東区には、民間の建物でアスベストの調査や対策工事にかかった費用の一部を助成する制度があります。区に住所がある個人や、共同住宅を所有する個人、管理組合などが対象になる仕組みです。

ここで気をつけたいのは、解体を伴う工事は対象外という点です。今後も使い続ける建物であることが前提になっているので、解体を考えている人はこの時点で条件が変わってくると考えておくと安心です。

調査費と除去費は別枠で助成される

助成の対象は、調査と工事の両方に分かれています。アスベストがあるかどうかを確かめる調査費と、実際に除去や封じ込めを行う工事費は、それぞれ別の助成枠として扱われる仕組みです。

金額の目安としては、調査は費用の半分で上限10万円(簡易調査のみ1万円)、工事は住宅などで上限30万円、共同住宅で上限100万円という枠が示されています。ただし最新の額や条件は変わる場合があるため、申請前に区の窓口で確認するのが確実です。

対象になりやすい建物のイメージ

対象になりやすいのは、住宅や兼用住宅、共同住宅で、耐火被覆や断熱材として使われる吹き付け材が露出したままになっている建物です。すでに囲い込みや封じ込めがされている場合は対象から外れます。

ここで大事なのは、外観や築年数だけでは判断がつかないという点です。見た目が古くても対策済みの場合もありますし、比較的新しい建物でも露出した吹き付け材が残っているケースもあります。

見た目だけで決めつけず、まずは相談してみるのが無理がありません

申請と工事着手の順番を間違えない

この助成でいちばん見落としやすいのが、申請の順番です。調査や工事を実施する前に、助成金の交付申請手続きを済ませておく必要があります。

先に工事や調査を頼んでしまってから申請しても、助成の対象にならない場合があるとされています。工事の見積もりが出た時点で、着手日より前に区へ相談する流れを作っておくと安心です。

助成とは別に法令上の調査義務がある

助成制度とは別に、大気汚染防止法という法律で、解体や改造、補修の工事を行う際には石綿の有無を調べる事前調査が義務づけられています。これはリフォーム工事でも当てはまります。

助成制度を使わない工事でも、この事前調査自体は避けられません。助成の対象になるかどうかとは別に、着手前の調査が必要になる場面があるという点は分けて考えておきたいところです。

申請時に見ておきたい書類の内容

申請の際には、建物の所有や利用の状況、工事の内容が分かる資料の提出を求められる場合があります。共同住宅では棟単位での助成になるため、他の世帯や所有者の同意が関わってくることもあります。

建物の使い方

解体せず今後も使い続ける予定か、住宅か共同住宅かで対象条件が変わってきます。

吹き付け材の状態

露出しているか、すでに囲い込みなどの対策が済んでいるかで判断が分かれます。

助成の利用歴

調査と工事はそれぞれ1棟につき1回限りなので、過去の利用状況も確認材料になります。

助成対象から外れやすい例

解体を伴う工事や、すでに対策済みの吹き付け材、事務所や店舗部分だけの利用は対象外である例として挙げられています。共同住宅でも事務所や店舗の用途部分は含まれません。

建築基準法に基づく手続きを伴う増築や大規模修繕の申請部分そのものも、対象外とされている点は見落としがちなので気をつけたいところです。

相談前に整理しておきたい建物の情報

窓口に相談する前に、建物の用途、住宅か共同住宅かの区分、工事の予定時期、吹き付け材がある場所の見当をつけておくと話がスムーズです。

  • 建物の用途と所有形態(住宅、兼用住宅、共同住宅など)
  • 解体予定か、今後も使い続ける予定か
  • 吹き付け材がありそうな場所(天井裏や機械室など)
  • 工事や調査を依頼したい時期の見込み

申請までの流れを窓口で確認する

助成金額や対象条件は制度改正で変わることがあるため、実際に申請する段階では区の窓口で最新の内容を確認するところから始めるのが確実です。

STEP
建築課監察担当へ事前相談する

建物の用途や工事予定を伝え、助成の対象になりそうか確認します。

STEP
調査前に交付申請を行う

調査を依頼する前に、助成金の交付申請手続きを済ませます。

STEP
工事前にも同様の申請を行う

調査結果を踏まえて工事を行う場合も、着手前に別途申請が必要です。

よくある失敗と落とし穴

よくあるのは、見積もりが出たタイミングで工事の予約を先に進めてしまい、申請が後回しになるという流れです。工事日が決まると急ぎたくなる気持ちも分かりますが、順番を守らないと助成が受けられなくなる可能性があります。

申請と工事の順番を先に確認しておくだけでも、あとから後悔することが減ります。事前相談を一度挟んでおくと、対象になるかどうかがその場で見えてきます。

この制度が向かないケースもある

解体を予定している建物や、事務所・店舗だけの利用が中心の建物は、そもそもこの助成の対象にはならない仕組みです。無理に当てはめようとせず、法令上の事前調査の義務だけは別に守る形になります。

助成が使えない場合でも、工事前の石綿事前調査自体は必要になる場面が多いので、そこは助成の有無と分けて考えておくと整理しやすいです。

まずは電話一本から始めてみる

工事の予定がまだ固まっていなくても、建物の用途と気になる場所を伝えるだけで、担当の窓口が対象になりそうか教えてくれます。今週中に一度電話で聞いてみるだけでも、次の動きが見えてきます。

対象になるかどうかは結局、窓口に聞いてみないと分からないことがほとんどです。自分で調べた範囲だけで決めつけない方がいいと感じています。

工事を先に頼んでしまうと助成が使えなくなる場合もあるので、まずは電話一本で確かめるところから始めてみてください。それだけで、次に何をすればいいかが見えてきます。

情報は更新時点のものです。最新情報は公式サイトもあわせてご確認ください。

この記事を書いた人

「台東クリップ」編集長・のり

のりです。台東区在住。地域情報メディア『台東クリップ』で、暮らしに役立つ地元情報を発信しています。

注目記事

よかったらシェアしてね!