「住民票の除票」という言葉は、普通の住民票と何が違うのかぱっと出てこないですよね。相続の手続きや転出後の各種解約で急に必要になって、初めてその名前を聞く方も多いと思います。
台東区入谷を拠点に地域情報メディア『台東クリップ』でエリア担当ライターをしている、のりです。僕自身も区役所へ足を運ぶたびに「窓口で不足書類が出ないか」を先に確認してから向かうようにしています。
この記事では、除票が必要になる場面の整理から、台東区での請求方法、郵送で見落としやすい点まで順番に書いています。
住民票の除票が必要になる主な場面
除票が必要になるのは、大きく分けて「亡くなった方の相続手続き」と「転出後に残る各種手続き」の二つの流れです。
相続では、銀行口座の解約や不動産の名義変更で、故人の最後の住所を証明する書類として求められることがあります。転出の場合も、旧住所に紐づいた契約の解約手続きなどで必要になることも。提出先によって求める書類名が異なるため、まず提出先に「何という書類が必要か」を確認するのが先決です。
普通の住民票との違いを確認する
住民票は、現在その自治体に住んでいる方の記録です。除票はその反対で、転出や死亡によって住民登録が抹消されたあとに残る記録。現在の住所を証明するものではありません。
「住民票を取ってきてください」と言われた場合、それが現在の住所の証明なのか、過去の住所履歴の証明なのかで必要な書類が変わります。提出先に「除票でよいか」を確認してから請求するのが安心です。
転出と死亡でそれぞれ関わるケース
転出の場合、旧住所で登録していた住民票が除票になります。転出後に旧住所が関係する手続きが発生したときに使います。
死亡の場合は、故人の住民票がその死亡届の受理により除票になります。相続や口座解約の手続きで必要になることが多いです。どちらも「いつ、どの住所にいたか」を証明する書類として機能します。
除票を請求できる人の考え方
本人や同一世帯の方であれば、原則として請求できます。
亡くなった方の除票の場合は、相続人が請求できますが、その際は関係を確認できる戸籍謄本が必要です。同じ親子でも世帯が異なる場合は委任状が必要になります。親族だから必ず取れるとは限らない、という点は先に頭に入れておいてください。
台東区での窓口請求の流れ
台東区役所1階の戸籍住民サービス課、または区民事務所・分室で請求できます。手数料は1通300円です。
窓口備え付けの申請書に氏名・住所・生年月日を記入し、「除票」と明記します。
運転免許証やマイナンバーカードなど有効な本人確認書類を提示します。
亡くなった方の除票を相続人が請求する場合は、戸籍謄本(写し可)も必要です。
1通300円を支払い、受け取ったらその場で記載内容を確認します。
問い合わせ先は戸籍住民サービス課証明担当(電話:03-5246-1163)です。事前に必要書類を確認してから向かうと、窓口での手戻りが防げます。
郵送請求で見落としやすいこと
台東区への郵送請求は、申請書が区に届いてから交付まで1週間~10日程度かかります。手続きの期限が迫っているときは、窓口に直接行くほうが確実です。
迷いやすいのが、「何を同封するか」の確認不足です。本人確認書類のコピー、手数料(定額小為替など)、疎明資料、返信用封筒と切手。どれか一つでも足りないと再提出になります。
- 申請書(台東区所定)
- 本人確認書類のコピー
- 疎明資料(戸籍謄本など)
- 手数料(定額小為替)
- 返信用封筒と切手
送付先は「〒110-8615 台東区東上野4丁目5番6号 台東区戸籍住民サービス課 証明担当」です。内容に不備があった場合は追加資料の提出を求められ、交付不可になることもあります。不安なときは、事前に電話で確認してから送るのが無難です。
提出先が求める書類名を先に確認する
「住民票を持ってきてください」と言われても、それが除票なのか、現在の住民票なのかは提出先によって異なります。
僕も以前、相続の書類を集めるときに「どちらが必要か」を確認しないまま動いてしまい、一度取り直したことがありました。提出先の窓口や担当者に「住民票の除票でよいか」「本籍地の記載は必要か」を先に聞いておく。これだけで余分な往復が減ります。
古い記録が残っているかを知っておく
令和元年6月20日の法改正で、住民票の除票の保存期間が5年から150年に延長されました。
ただし、改正前にすでに廃棄された記録は取得できません。平成26年6月20日以前に消除・改製された除票については、保存されていない可能性があります。古い記録が必要な場合は、まず台東区に問い合わせて保存の有無を確認するのが先決です。
相続で関わりやすい他の証明書との違い
相続手続きでは、住民票の除票のほかにも戸籍謄本や戸籍の附票が必要になることがあります。
- 戸籍謄本
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出生から死亡までの身分関係を証明する書類。
- 戸籍の附票
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戸籍に紐づいた住所の変遷を記録した書類。除票とは別物です。
- 住民票の除票
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転出または死亡により抹消された住民登録の記録。
どの書類が必要かは提出先によって違います。相続手続きの場合は、司法書士や金融機関の担当者に「何が何通必要か」を最初に確認してから動くと、取り直しが起きにくいです。
よくある失敗と事前に防ぐ見方
窓口で「足りないものがある」と言われるパターンで多いのが、同世帯でない親族が委任状なしで来てしまうケースです。

親子でも別世帯なら委任状が必要なんですよね
もう一つ見落としやすいのが、「本籍地の記載が必要かどうか」の確認不足です。除票には本籍地の記載を含めることも選べますが、初期設定では省略されていることがあります。提出先が本籍地の記載を求めている場合は、申請時に明示する必要があります。
台東区の公式情報を確認する方法
台東区の住民票関連の手続きは、区公式サイトで確認できます。郵送請求の様式も区のサイトからダウンロードできます。
制度や書類の様式は変更されることがあります。記事で書いた内容も参考にしてもらえますが、実際の請求前は必ず台東区戸籍住民サービス課(電話:03-5246-1163)に確認してください。
請求前に一度だけ確認してほしいこと
今日、もし手元に「住民票の除票が必要」というメモや書類があるなら、まず提出先に電話して「住民票の除票でよいか」「本籍地の記載は要るか」「通数はいくつか」の3点だけ確認してみてください。その3点が分かれば、窓口でも郵送でも動きやすくなります。
僕自身も、書類を集めるときは先に提出先に聞いてから動くと決めています。それだけで余計な往復がかなり減るんですよね。急ぎの場合は窓口へ、余裕があれば郵送でも対応できます。どちらを選ぶかは、スケジュールと相談するだけでいいと思います。
一つ確認できたら、それだけで準備が一歩進みます。妻や娘にも「書類は先に確認してから取りに行って」と話しているくらい、ここだけでも見ておくと安心です。必要な書類を事前にメモしてから窓口に向かう、その小さな一歩がいちばん確実だと感じています。













