融資の申し込みや許認可の手続きで「履歴事項全部証明書を用意してください」と言われ、そこで初めて名前を調べた、という方は少なくないと思います。名前が長いうえに「登記事項証明書」とも呼ばれるので、まず呼び方で迷うんですよね。
台東クリップのエリア担当ライター、のりです。入谷を拠点に台東区内の暮らしに関わる情報を集めています。僕もこの書類が必要になったとき、最初に「台東区役所で取れるのかな」と思って調べ直した一人です。
この記事では、呼び方の整理から、どこで取るか、窓口とオンラインの違い、発行日について提出先が見る目安まで、順番に確認できるようにまとめています。
履歴事項全部証明書とはどんな書類か
会社や法人の登記情報を証明する書類で、正式には「登記事項証明書」の一種です。商号、本店所在地、設立年月日、代表者の氏名・住所、資本金など、法務局に登記されている情報が記載されています。
「全部証明書」という名の通り、現在の記載事項だけでなく、過去に抹消された事項も含めて記録されています。変更履歴がそのまま残るので、会社の沿革をひと目で確認できる書類。
登記事項証明書という呼び方との関係
迷いやすいのが、「登記事項証明書」と「履歴事項全部証明書」の関係です。前者は書類の種類全体の呼び名で、後者はその中の一つ。種類と個別の書類名が混在しているので混乱しやすいんですよね。
登記事項証明書には、次のような種類があります。
- 履歴事項全部証明書
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現在の登記事項に加え、過去3年分の抹消事項も含めた証明書。
- 現在事項全部証明書
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現時点で有効な登記事項だけを記載した証明書。
- 会社謄本(通称)
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履歴事項全部証明書の通称。正式な書類名ではない。
提出先から「会社謄本を出してください」と言われたとき、求められているのはほとんどの場合、履歴事項全部証明書です。念のため提出先に確認しておくと安心です。
台東区役所ではなく法務局で取る書類です
先に結論を言うと、この書類は台東区役所では取れません。発行しているのは法務局です。区役所で取れる証明書(住民票や印鑑登録証明書など)とは管轄が違うので、ここは混同しないことが大事。
僕も最初は区役所に問い合わせようとして、「あ、これは法務局だ」と気づいた経緯があります。台東区で事業をしていても、この書類の取得先は区役所ではなく法務局です。
台東区の会社が請求する法務局の窓口
台東区内の法人(本店所在地が台東区)の商業・法人登記を管轄しているのは、東京法務局 台東出張所です。所在地は台東区台東1丁目26番2号。最寄り駅からのアクセスは、申請前に公式サイトで確認してください。
ただし、履歴事項全部証明書は全国どこの法務局窓口でも取れます。本店が台東区であっても、近くの別の法務局窓口で請求することも可能です。
受付時間は月曜から金曜の8時30分~17時15分(年末年始・祝日を除く)。電話番号は代表が03-3831-0625、証明書発行窓口専用が03-3831-3811です。最新情報は法務局公式ページで確認することをおすすめします。
窓口・郵送・オンラインの請求方法の違い
請求方法は三つあります。手数料と受け取り方法がそれぞれ異なります。
| 請求方法 | 手数料(1通) | 受け取り |
|---|---|---|
| 窓口請求 | 600円 | 窓口で即日 |
| 郵送請求 | 600円+郵送料 | 郵送 |
| オンライン請求(窓口受取) | 490円 | 窓口 |
| オンライン請求(郵送受取) | 520円 | 郵送 |
手数料は2025年4月に改定されています。上記は改定後の金額ですが、制度変更の可能性があるので、申請前に法務省公式サイトで確認することをすすめます。
窓口にある発行請求機の使い方と流れ
法務局の窓口には「証明書発行請求機」というタッチパネル式の機械が設置されています。この機械を使うと、申請書に手書きで記入する必要がなく、画面の案内に沿って操作するだけで請求できます。
タッチパネルで証明書の種類・会社名・通数などを入力します。
氏名を入力すると整理番号票が出てきます。手数料額がここに記載されています。
法務局内の印紙販売所で手数料分の収入印紙を購入し、待合室で待ちます。
名前を呼ばれたら申請用紙を受け取り、収入印紙を貼って窓口に出します。
その場で証明書を受け取れます。内容を窓口でざっと確認しておくと安心です。
機械での請求自体はほとんど時間がかかりませんが、混んでいる時間帯は少し待つこともあります。申請書を手書きする必要がない分、記入ミスの心配がないのがこの方法のいいところです。
オンライン請求の流れと使える場面
オンライン請求は「かんたん証明書請求」というサービスを使います。事前にアカウント登録が必要です。
法務省の「かんたん証明書請求」サイトでアカウントを作成します。
会社名や商号で検索し、証明書の種類と通数を選んで申請します。
インターネットバンキングまたはPay-easyで支払います。
窓口受取か郵送受取か、申請時に選んだ方法で受け取ります。
窓口に行く時間が取りにくいときには、オンラインで申請して窓口受取にすると、手数料が490円と一番安くなります。郵送受取なら自宅や会社に届くので、急ぎでなければこちらも便利。
発行日について提出先が見る目安の考え方
見落としやすいのが、発行日の扱いです。履歴事項全部証明書には、法律上の有効期限はありません。ただし、提出先が「発行から3か月以内のもの」を指定することが多い。
これは提出先が独自に設けているルールで、融資審査では1か月以内を求めるケースもあります。提出前に、提出先へ発行日の条件を必ず確認しておくことが大事です。
僕が以前に聞いた話では、数か月前に取っておいた書類が「期限が過ぎている」として受け取ってもらえなかった、というケースがありました。必要になってから取るのが基本の流れです。
会社情報として確認しておきたいこと
請求する前に、自社の登記情報が最新の状態かどうかを確認しておくといいです。代表者の変更や本店移転を行ったのに登記が未了のままだと、取得した証明書が実態と合わない内容になります。
記載内容を見て「あれ、これ古いままだ」と気づく方もいます。提出先へ出す前に一度内容を確認する習慣があると、後で慌てなくて済みます。
申請書に書く会社情報の調べ方
窓口で申請するときは「登記事項証明書交付申請書」に商号(会社名)、本店所在地などを記入します。オンライン申請でも同様の情報が必要です。
会社の商号や本店所在地が手元にない場合は、国税庁の法人番号公表サイトや、法務局備え付けの端末(法務局窓口に設置)で確認できます。法務局窓口のスタッフに相談すれば丁寧に教えてもらえます。
急いで必要なときに最初に確認すること
急ぎで必要なときは、窓口請求が一番確実です。台東出張所の窓口受付時間は8時30分~17時15分(平日のみ)。当日中に取得することができます。

窓口なら当日その場で受け取れるのが一番の安心感
オンライン請求で窓口受取を選んだ場合も、手数料を支払った後に窓口で受け取れます。ただし申請のタイミングや処理状況によって当日受取ができないこともあるので、急ぎの場合は直接窓口で申請するほうが無理がありません。
よくある失敗と事前に防げること
実際にある失敗をまとめておきます。
- 区役所に行ってしまい法務局に行き直した
- 発行日が古く提出先で受け取ってもらえなかった
- 現在事項証明書を取ったが変更履歴が必要だった
- 登記情報が古いまま更新されていなかった
- 通数が足りず再度取得することになった
提出先が複数ある場合は、まず必要な通数を確認してから申請するのが、余計な手間を減らす順番です。
公式情報を確認する方法と問い合わせ先
制度の内容や手数料は変わることがあります。最新情報は法務省のホームページ(moj.go.jp)か、東京法務局台東出張所に直接確認するのが確実です。
台東出張所の証明書発行窓口専用電話は03-3831-3811。申請方法や持参書類について事前に電話で確認することもできます。
台東区で動いてみるための最初の一歩
今日やっておくなら、まず提出先に「発行日はいつ以降のものが必要か」「履歴事項全部証明書でよいか」を確認するのが一番小さな一歩です。発行日の条件が分かれば、いつ取りに行けばよいかもはっきりします。
台東出張所は、日比谷線秋葉原駅と仲御徒町駅のあいだにあります。また、「ぐるーりめぐりん」に乗車し、「東京法務局台東出張所前」停留所で下車、徒歩約1分。窓口では、職員が申請書の書き方も教えてくれますが、記入台に記入見本も掲示されています。僕自身、分からないことは窓口で直接聞くのが一番早いと感じています。
書類の名前で迷っている方も、「会社の登記証明書がほしい」とひと言伝えれば、窓口で案内してもらえます。まずは提出先への確認と、台東出張所の受付時間のメモだけでも今日やっておいてみてくださいね。













