今年も矢先稲荷神社のお祭りの赤い幟が通りに立ち並びました。
幟が出るたびに「もうそんな時期か」と感じるのですが、例大祭という言葉は目にしても、実際に何が行われるのか、見に行っていいのか、通行への影響はどの程度なのか、そのあたりが分からないまま当日を迎えてしまう方も多いと思います。
台東区入谷在住で地域情報メディア『台東クリップ』のエリア担当ライターをしている「のり」です。犬の散歩で松が谷には毎日のように足を運んでいます。矢先稲荷神社の前もよく通るので、祭りの前後で町の空気がどう変わるかを、自分の目で見てきました。
この記事では、矢先稲荷神社と例大祭の位置づけ、令和8年度の日程、神輿を見に行くときに知っておくといいこと、祭りが納まっていく時間の様子まで順番に整理します。
矢先稲荷神社と例大祭の位置づけ
矢先稲荷神社は、台東区松が谷2丁目にある神社です。三代将軍・徳川家光の時代に、京都の三十三間堂に倣った社殿が浅草に建てられ、その弓道の的の先にあったことが名の由来とされています。浅草名所七福神の一つ(福禄寿)でもあります。

例大祭とは、神社が年に一度または決まった周期で行う正式な祭礼のことです。地域の行事全般を指す言葉ではなく、神社がその神様を祀る本来の祭りを指します。
どの地域の祭礼か、場所を先に確認する
矢先稲荷神社の例大祭は、松が谷の氏子町内と深く結びついた祭りです。台東区の観光情報でも、松葉町、現在の松が谷の一部を氏子とする例大祭として紹介されています。
神社の所在地は台東区松が谷2-14-1。かっぱ橋道具街の近くで、浅草と上野の間に位置するエリアです。初めて行く場合は、地図アプリで「松が谷」と入れながら確認しておくと分かりやすいです。
令和8年度(2026年)の日程と行事の流れ
令和8年度の例大祭は、6月12日(金)から14日(日)の3日間にわたって斎行されました。各日の行事の流れは以下の通りです。


午後8時:遷霊祭(神霊入)
午前10時:大祭式典/午後1時:小神輿2体・太鼓渡御/午後5時:お囃子・太鼓演/午後6時:奉納演芸大会
午前11時30分:発御式・宮出(小神輿1体・太鼓渡御)/正午:本社神輿渡御/午後6時:宮入/午後8時:遷霊祭(神霊返)

本社神輿の宮入は14日(日)の午後6時が目安でした。時間は当日の進行状況で前後する場合があります。来年以降の日程や渡御図は、神社公式、町会掲示、台東区の観光情報などで確認してください。
本社神輿の渡御図は現地掲示で確認するのが確実
令和8年度の本社神輿渡御図は、現地掲示・町会案内で確認できました。Web検索では、令和8年度の公式ルート図を確認できなかったため、この記事では現地で確認した案内をもとに記録しています。
渡御ルートは年によって変わる場合があります。来年以降に見に行く場合は、過去の図をそのまま使わず、その年の神社・町会の掲示や案内を確認するのが確実です。
町内行事との関わりと一般の見学について
例大祭は氏子町会が主体の行事です。神輿を担ぐには町会や同好会とのつながりが必要で、当日にその場で参加できるものではありません。令和8年度からは、宮入り前の同好会渡御への参加は台東区内の同好会に限定されることになりました。
一方で、神輿の渡御は道路上を通るため沿道から見ることはできます。毎年多くの方が沿道で見守っている祭りです。見学の際は担ぎ手や行列の前に出ず、町会や警備の案内に従ってください。
子供神輿の半纏を無料で借りられました
松葉町町会では、子供向けに半纏の無料貸出が行われました。費用はかかりません。
- 貸出日時
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6月6日(土)午後1時から3時/6月12日(金)午後1時から4時
- 返却日時
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6月14日(日)午後6時から7時/6月15日(月)午後1時から3時
- 場所
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矢先神社内松葉町会館
- 注意事項
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洗わずそのまま返却。原則1人1着。保護者の手伝い参加が可能な方はご協力ください。
- 問い合わせ先
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不明な点は祭典部長・(七区)島田さんまで
子供半纏の貸出や返却の日時は年によって変わる可能性があります。次回以降に参加したい方は、松葉町町会や神社周辺の掲示で確認してください。
神輿や木遣りを見る前に知りたいこと
宮入道中では、大勢の鳶頭(とびがしら)による木遣り(きやり)が披露されます。神輿が神社へ戻ってくる場面は、祭りのなかでも特に見ごたえのある時間帯です。

宮入り前後だけでも見ると、祭りの雰囲気を楽しめます
時間は年によって変わります。宮出しや宮入りの予定時刻は神社や町会の案内で確認し、少し早めに動くほうが無理がありません。
当日の周辺道路と通行への影響
神輿が町内を巡行する時間帯は、松が谷周辺の路地が一時的に通りにくくなる場合があります。車での通行を予定している場合は、迂回ルートを頭に入れておくとよいです。
車やバイクで向かう予定がある場合は、当日の規制情報を事前に確認しておくことをおすすめします。自転車でも、神輿の列の近くは押して歩くのが自然な流れです。
見に行くときの服装と持ち物の目安
- 歩きやすいスニーカーや靴
- 飲み物(水分補給用)
- 日焼け止めや帽子
- 折り畳み傘か薄手のレインウェア
- スマートフォン(地図・時刻確認用)
6月中旬は梅雨の時期と重なります。晴れていても気温が高く、神輿の列を待つ時間帯は日差しを受け続けることになります。機能的に動ける格好のほうが楽です。
この時期に松が谷方面へ自転車で出ると、昼前後からじわっと暑くなるのを毎年実感します。軽く出かけるつもりでも、飲み物だけは持っていくようにしています。
提灯が消えていく、祭りの終わりの景色
普段は人通りも車通りも少ない静かな通りですが、祭りの日だけは屋台が並び、地域の子供から大人まで出てきて、賑やかになります。それがまた、この祭りの面白いところです。




氏子の方々は、自分の名前が入った提灯を境内に飾り、祭りを照らします。祭りが納まると、その提灯を一つひとつ持ち帰る慣わしがあります。どんどんと灯火が減っていく様子は、昼間の賑わいとは全く違う空気をまとっていて、見ていて静かに胸に残ります。
神輿の迫力だけが祭りではないなと、毎年この時間に思います。賑やかさが徐々に静寂に変わっていくその移り変わりが感じられるのも、このお祭りの素敵なところだと思っています。


祭りを見た後、松が谷でそのまま食事をするなら、近くに一人でも入りやすい和食店があります。湯島の割烹で40年の経験を持つ店主が、2025年8月に松が谷3丁目に開いた「食・松浦」です。
▶ 【台東区松が谷】食・松浦のランチ|一人でも入れる和食店の味と雰囲気
次回以降に確認したいこと
令和8年度の矢先稲荷神社例大祭は、6月12日(金)から14日(日)まで無事に斎行されました。次回以降に見に行く場合は、まず日程、神輿渡御の時間、宮入りの目安、子供半纏の貸出、渡御図の掲示場所を確認しておくと動きやすくなります。
神輿の宮入り前後だけでも見られれば十分です。提灯が減っていく時間まで残れたなら、それはもう十分すぎるくらいです。松が谷という町が、祭りの前後でどう変わるかを感じてもらえたらうれしいです。
来年以降も、神社の場所、町会掲示、渡御図を確認してから出かけてみてください。












